前レスの続きです。
前回は「ここダメやん」という要素単位で指摘してきましたが、
ゲームって各要素が複雑に絡み合って出来てるので、
それぞれ個別に直しても良くならなかったりします。
(これは実体験ベースの話なので証拠もなく、恐縮ですが。)
ということこで、ここからは「私だったらこう考えてこうする」というのをつらつら書いていこうと思います。
なお、本レスで出てくる全てのスクリプトは長くなったので別途アップロードしました。
(URLはで
https://www.axfc.net/u/3848059?key=mtsampleです、必要ないけどパスワードは「mtsample」です)
以降は本レスの内容を見つつ対応するスクリプトを実行して結果確認してみることをお勧めします。
//--------ベースプロトタイプ スクリプトは sample00.hsp
とりあえずがっつり演出入れて作っておられますが、ゲーム的に骨子だけ抜き出してみました。
必殺技とコロナゲージはとりあえず置いておきました、そこはコピーしてもたぶんしょうがないので。
1・2時間くらいでそれっぽくなるように目コピしただけなので、
元のゲームに比べ全然低クオリティだと思いますが、
ゲーム内容の検証するならこれぐらい真新にしてしまった方がいいです。
本当に面白いの作りたかったら少なくとも、ね。
ただ、線が消える時のフェード演出とか、
弾が消える時のフェード+スケール演出は残してあります。
ここは元のゲームをやっている時に多少なり面白さを感じる要因になっていたため、
敢えて実装してあります。
さて、プレイしてみてどうでしょうか?
「超面白い」って訳ではないと思いますが、
背景が何もないからか全体的に要素が非常にすっきり見えてると思います。
個人的には、画面上部のゲージでガードゲージはまだ少し辛いけど、
HPゲージは把握できなくもないな、という印象です。
ベースプロトタイプではしれっとゲージのベース色を透明ではなく黒にしています、
これだけでゲージの全体から見た今の値の割合が把握しやすくなりますよね?
地味すぎて下らない話だと思うと思いますが、この少しの積み重ねの差で影響がでてくることが遇にあります
ということで、背景とゲーム上必要なUIは明度の差をつけたほうが良さそうですし、
HPゲージは”どこまで減ってるかパッと分かる”レベルに洗練してみた方が良さそうです。
参考までにプレイ画面の明度抽出した画像もつけときます。(sample00_grayscale.png)
明度は目安にしかならないですが、この画像見て「パッと見てHPゲージ把握しやすい」って思います?
私は難しいように思います。
//--------お試しプロトタイプ1 スクリプトは sample01.hsp
前回のベースプロトタイプを作ってプレイしてみて、思ったところを素直に書いてみます。
1.HPゲージはまだ分かるけど、結局どっちが勝ってるかすぐ分からない
2.線引くエリアは画面中心と決まっているが、いまいち論理性が見いだせない
3.自分の弾が本当に表示している意味がない
他にもいくつかありますが、この辺がクリティカルかなと思いました。
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1ですが、最初から述べてるHPの見づらさ(+どっちが勝ってるか分かりにくい)問題ですね。
問題は述べてるようにHPゲージの配置が遠いからなので、素直に考えると配置を変えるのがよさそうです。
どこに? 線引かないといけないのでいつも見てるのは画面中心ですから、画面中心が一番理に適ってますね。
あと、どっちが勝ってるか分かりやすいように、自分と相手の優位状況を可視化できると尚良いですね。
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次、2の線引くエリアが中心という仕様ですが、これが結構曲者に思います。
ただ、この仕様をなくそうと思っても「どこでも線引きできるようにしたら、相手の弾を防御するエリアが広すぎる」
となってしまうことに気付きます。
こう考えたときに初めて(ようやく?)ゲーム性におけるデメリット回避のための仕様制限であり、
合理的だと気付いたんですが、正直プレイ中はただの足枷にしか思いませんでした。
ここ、重要なところなので書いておきますが、
”理由を考えないといけない仕様は出来るだけ減らすべき”です。
ゲームはシステムである程度完備に作らないといけないため、
こういった仕様が生まれることは仕方ないですが、
少なくとも”線を引く”がメイン行動のゲームで、
”納得しづらいけど何故か線引くエリアが決まってる”って致命的です。
納得できないのにそのシステムに従って面白いですか? という話になるので。
一方で、天から降って湧いた設定のハズなのに不思議と納得できる仕様というのもあります。
この2つは極めて使い分けが難しいですが、どうするかは制作者次第なので、
直感(直観)に従って判断してください。
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ところで、この1と2を並べて考えたとき、解決できる案として”陣地ルール”を思いつきました。
両方のプレイヤーの体力を比を陣地の面積で表し、
相手を圧倒していればいるほど自分の陣地が大きくなるという感じです。
そして、自分の陣地内でのみ線を引けるようにすればどうだろうかと思いました。
つまり負けていれば線が引ける陣地が制限されていきますが、
「やられてるし線引けるエリアが小さい」は割と納得できそうですね。
…そもそも陣地ってなんだよ、っていうところは案外すんなり受け入れてしまうのに。
(これがなぜか納得できる仕様の例です。いや、例としては微妙かもしれないけど…)
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3については、もう相手の弾を防御じゃなくて、反射して自分の弾にしてしまおうと思いました。
弾幕シューティング然り、なんか沢山モノがでてるだけでゲームって面白く感じたりするんですよね、
アニメでキャラクターがとりあえず走ってれば間が持つのと同じような理屈だと私は解釈してますが。
そして、気づいたか分からないですが、”陣地ルール”によって1と2が解消されると期待しています。
これが「ダメなところを一個一個直してもよくならない」の経験的根拠です。
ゲームはルールが複雑に絡みすぎていることが多いので、
個別に直すこと自体そもそも筋がよくない話だったりすることが多々あります。
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さて、お試しプロトタイプ1をプレイしてみてどうでしょうか?
・HPゲージがなくなりましたが、陣地ルールになって優勢かどうかは判断しやすくなりました。
ただ、やっぱり陣地にしても見てる余裕ないですね、これはやってみてそう気づきました。
線引くという動作と相手の弾を見るだけでかなり余裕がなくなっているようです、甘く見てました…。
・線引くエリアは現状のゲームだと相手が弱すぎて、常に優勢になっちゃうのでよく分からないですね。
ただ、敢えて自分を窮地に追い込んでから反撃しだすと、陣地が広がっていって逆転してる感はありました。
ということは、競ってる試合を演出できればそこそこ面白くなるかもしれません。
一方、線引けるエリアが制限されているというのが分かりづらいという問題が改めてはっきりしました。
・反射方式にしてみましたが特に変わった感じはしませんね。
この辺が私の感想です。
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如何ですか? どう感じましたか? 面白くなかったですか?
どうすればいいか考えつきましたか? 試してみたいと思いましたか?
どう感じたにせよ、ここから”面白い!”に持っていくまでまだまだ道のりはあると思いますが、
素直に感じたことを口にできるでしょうか?
ずっと同じゲーム作ってて同じゲームしてると、感覚が鈍って前に思ってたことが分からなくなることがあります。
自分の気持ちには正直になり、多少なりともメモするといいでしょう。
そして、これを見た後、元のゲームの形のまま改良してくのは、どうでしょうか?
ちょっと辛いですよね…心境的に。(あそこまで演出作るの、かなり骨だったと思います)
そもそもソースコードがもうでかくなってるし、弄る所多い…みたいになると思います、少なくとも私はなります。
プロトタイプだと見た目を多少気にすればいいだけでまだ手返し早くいけそうですよね。
本当に面白いの作りたかったら、とにかく作って遊んで作り直して…とやっていくと、
最終的に面白いものが出来る確率があがりますよ。(絶対出来るとは言えないのがなんとも…笑)
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終わりそうな雰囲気を出しつつ、まだ続きます。